2019/11/23
ヨシの中の小さな生き物
今日はお天気も良く、戸島湿地からは朝9時を過ぎても雲海が見られました。
耳を澄ませると、湿地のヨシの中からパキパキと小さな音が聞こえてきます。
この時期、小さな野鳥たちがヨシの中にいる虫を食べにきています。
北から渡ってきたオオジュリンも・・
シジュウカラも・・
スズメたちまでパキパキとヨシの茎の部分をはがしています。
それにしても、いったい何を食べているのでしょうか?
ちょうど、外で作業をされていた永瀬さんにお願いして、ヨシを少しだけ切ってもらいました。
カッターでヨシの茎を半分に切ってみましたが、中は空洞・・何もいません。
ヨシの茎はタケノコの皮のように巻いているので、それをパキパキはがしてみると・・
ゴマが平たくなったようなものが出てきました。
一見すると生き物にはみえませんが、実はこれはビワコカタガイガラモドキというカイガラムシの仲間なのです。
鳥たちは、冬の貴重なタンパク源としてこれを食べていたようです。
湿地のヨシは野鳥たちにとって隠れ家になったり、レストランになったりするのですね。
戸島ペアのコウノトリもヨシの近くでよく採餌をしていますよ。
湿地や川沿いに何げなく生えているヨシも沢山の生き物の命を支えているということがわかりました。