2019/6/1

戸島湿地の野鳥 オオヨシキリ

気持ちのいいお天気が続いていますね。

6月に入り、湿地のヨシの群落もグングン伸びてきています。

そんなヨシの中でひときわ元気な声で鳴いているのがオオヨシキリです。

九州から北海道まで各地に渡来する夏鳥で、草原やヨシ原で繁殖します。

見た目は地味ですが、その鳴き声の騒がしさと言ったら・・!

ギョッ、ギョッ、ギョギョシギョギョシ・・・

一日中、力強い声でさえずっています。

「行々子(ぎょうぎょうし)口から先に生まれたか」

と、江戸時代に小林一茶も詠んでいますね。

大きな口を開けて鳴くので口の中も丸見えです。

口の中の鮮やかなオレンジ色とぼさぼさヘアーが印象的です。

じつはこのオオヨシキリ、夜間も鳴いてるそうです。

いったい、いつ眠るのでしょうか・・

もちろん、これだけ鳴くのも理由があります。

オオヨシキリは一夫多妻制で、ひとつの縄張りで2~3羽のメスと繁殖します。

縄張り宣言をして、メスの気を引くために必死にアピールしているのです。

通常はヨシやオギの茎の間にカップ状の巣を作ります。

戸島湿地では、ヨシの間でも鳴いていますが、最近よく鳴いているのは湿地横の木なんです。

ヨシにつかまって鳴くのはよく見ますが、木にとまって鳴いているのは、ちょっと珍しいですね。

こんなに鳴いているオオヨシキリも8月になるとパタリと鳴くのをやめてしまいます。

この時期だけのオオヨシキリのパワフルな鳴き声、戸島湿地に聴きに来てくださいね。